最近、依頼も増えてきて整備ネタが多くなっています
海も湿気気味で釣りに行けないので、整備にはちょうど良いです
今回はなかなかの機体です
56kgのキハダ

ヒレの長さ…かっこいいです
今シーズン私の友人が伊豆西沖にて、関東ではMAXサイズとも言える56kgをキャッチしました
一時間に及ぶファイトの末に揚がってきたのが、この堂々たるサイズです
PE6号14000番での格闘だったので、リールへの負担が懸念されます

魚体の太さが伝わってきます
リール自体は新品購入から半年ですが、長時間・高負荷でダメージを負ったことへの整備となります
車で例えるなら”街乗りしている自動車の整備”か”レースに出た自動車の整備”かの違いですね
異音が少々

作業前点検が大切
作業前に動作をチェックしましたが、シャリシャリ感と若干のゴリ感があります
時々引っかかるような手応えもあるので、少なからずダメージがありそうです
状態からこういうケースは、大体が原因はベアリングであると想定されます
高負荷にベアリングが耐えられず、ダメージを受けてフィーリングの悪化になっているパターンです
必要な工具
・+ドライバー#1#2
・精密ロングドライバー#0
・−ドライバー#1
・トルクスドライバー#8#10
・22mmメガネレンチ
13ステラSWよりも専用工具が少なくなっています
分解作業

外せる部分から外していきます
スプールから順番に外していきます

シマノリールの注意点
ローターナット径は22mmです
(逆ネジなので注意)


メガネレンチは首の角度が45°以上ついているタイプを使わないと、ローターのツバに干渉してしまうので注意しましょう

ローターストッパーのツメがグリスまみれ
初期出荷品だとこうなっていることが多いです

当然フリクションリングも
ステラSWとは言え、工業品・ライン作業なのでこのようなことが起きるのは仕方がないです
ここがグリスまみれになっていると、キャスト時にローターが回転してしまうので危険です

新型はクラッチがユニット式で楽です
クラッチユニットが外れました

ネジ穴から塩が大量に…
ボディガードを外すときにヒヤリハット案件
マイナスネジが塩まみれになっており、かなりトルクをかけないと緩みませんでした
常に海水に曝される箇所なので、こういったことが起きやすいです

無事に開腹しました
分解できました
各部チェック

出荷状態はグリスが過剰です
購入から半年程度なので、非常にきれいですね

摩耗の形跡がありません
やはり”ギアのシマノ”超大物を釣ったにもかかわらず、このギアの状態は認めざるを得ないです

汚れ暗いです
ギアグリスは問題ないですが、ワッシャ周辺のグリスが黒ずんでいることが気になります

黒ずみの要因は?
中間ギア廻りのグリスが一番黒ずんでいました
(負荷が集中していた可能性)

慎重に作業
ここには極小ワッシャが二枚あるので、紛失に注意しましょう

非常にきれいです
オシレートギア廻りは問題ないですね
続きは後編

ステラSWのパーツ点数は多いです
いつも通り一通りリールを分解しました
あとは個別に整備していきます
今回は画像が多くなりましたので、清掃&組み上げ編は次回にしたいと思います
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