〜前回からの続き〜
クロマグロキャスティング用のタックルを揃えるべく、まず着手したのは大型スピニングリールの調達でした
新品はどこにも無く、次回入荷は未定
中古の大型番手は、発売当時の価格で売買されており「それなら新品を-」
と思っていた矢先、メルカリに激安リールを発見
激安の10ソルティガ6500Hを落札しましたが、かなりの重症状態でした…
今回は分解編となります
整備開始
乗っけからアウト(笑)
スプールメタルOリングが千切れてました
明らかに故意ですね(笑)
おそらく組違いでシャフトに上手く収まらないスプールを無理に入れて千切ってますね
切り口を見てもそれほど時間は経っていないです
そして異様なほどのグリスの量…
スタートから暗雲が立ち込めます…
シャフト〜ローターナットカバー付近も、グリスが凄まじいことになっています…
しかし、意外にもマグシールドは生きており一縷の望み(!?)も見えてきました
ここのゴムパッキンも無いですね
※欠品あるじゃねーかと…
前オーナーが分解したときに、千切れたか紛失したかのどちらかですね
クレームポイント
そしてクレームポイントです
落札前に補足の質問をしました
私「ダイワのリールはボディのネジを舐め易いですが、大丈夫ですか?」
出品者「ネジ山は大丈夫です」
お前が潰しているだろう(笑)
そしてクラッチにも大量のグリスが付着しています
ーというよりも、ゴリ感をごまかすために…ありとあらゆる部分にグリスを突っ込んでいる印象を受けます
クラッチにグリスを突っ込んだら滑るとか思わないのでしょうか…
しかもコレが高粘度グリスでたちが悪い…
ピニオンカバーのネジも舐めやすいのですが、ここは生きていました
ピニオンギアを引き抜くと…
とんでもないことになっていました…
大量のグリスとマグシールドオイルが混ざり合っています
※マグシールドは磁性流体の状態を維持できる期間は、マグオイルの種類にもよりますが数年で磁力を失います
そうなると重力で落ち、駆動ギア周辺のグリスと混ざりゴリ感の原因となります
最悪はギアの摩耗を加速させ、ギア交換です
続いてボディカバーを開けると…
ダイワリール特有の腐食が広がっています
※腐食を防ぐには月イチくらいで清掃しておくことをお勧めします
ボディカバー内にもグリスが大量に充填されていました
構造上、ボディ内部からはグリスは落ちてこないので、前オーナーが意図的に充填していることが伺えます…
ボディ内部へ
粗悪品を掴まされましたが、いよいよボディカバー開封の直前までやってきました
ダイワの”リアルフォー系リール”はエンジンプレートを外さないと、内部パーツを分解することが出来ません
しかし…ここも無理に不適切な工具で回した形跡があり、ネジ山が傷んでいます…
※出品者は本当に嘘つきですね…
紆余曲折ありましたが、カバーが開きました
中身も相当に酷い…
あり得ない量のグリスがチラリと見えています
ドライブギアを抜きました
パッと見はグリスまみれですが、腐食やダメージは少なそうな印象
これを見る限りは大丈夫そうな感じはしませんが…
オシレーティングギア(B)がグリスに浸かっているってどういうこと!?
問題発生
オシレーティングギア(C)のベアリングが固着していて、分解できません…
ナスカルブで浸透潤滑剤させて、打撃しますが動きません…
※ナスカルブ・ベルハンマー・ラスペネのような高性能浸透潤滑剤が必須です
禁じ手の熱湯を使い、熱膨張と打撃で何とか分解することができました
本来は熱湯も打撃もやりたくはありませんが、整備不良+メンテナンス不足の機体は荒療治をやるしかありません
ちょうどバラバラにできたところで、今回は長くなりましたので続きは次回に
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