何とか分解はできました
所々、締め過ぎが原因でネジ山が潰れている箇所がありますが…使用に支障を来すレベルではないので、目をつぶりましょう…

破壊されたパーツが多いです
ここからが本番です
この大量のグリスの除去は骨が折れます…
ベアリングから異物

どんどん出てきます
主要なベアリングを掻き集め、洗浄液に漬けると…出てくるわ出てくるわ、グリスと異物が次々と出てきます…
数十分洗浄液に漬け、引き上げてみると…

最終的にはこんなに出てきました
鉄粉とマグシールドと思しき茶色い粉が大量に残りました
粛々と…

グリスまみれです
綿棒とクリーナーで何度も何度も同じパーツを洗浄します

フリーシャフトのベアリングも不動でした
高粘度グリスを大量に押し込まれていた影響で、洗浄作業が難航します

グリスまみれのおかげ?腐食はありません
ただここで洗浄を怠ってしまうと、組み上げた時の異常箇所が分かり難くなるので手抜きをせずに作業します

とにかく清掃が大変でした
磨き終わりました…
意外にも…

歯面意外に腐食はありますが
やはりドライブギアとピニオンギアは、多少くすみはあるものの生きていました

本来の状態に戻せました
ダイワのリールはシンプルなので、ここまではサクサクと組み上げられます
潰されたネジ

ねじ山は舐めていました
潰されていたネジはもちろん交換

ホームセンターで購入できます
純正パーツは1個200円と高価なので、汎用ねじの“超極低頭ねじ”に打ち替えます

ボディカバー上部2箇所を汎用ネジに交換
ただ3×10ネジだとボディカバー上部の二箇所しか使えないので、死んでいるネジを除き、汎用ネジに変更して…生きているネジを下部に移しました
※ネジの色で分かると思いますが、汎用ネジはSUS430のようで、磁石にくっつきます。防錆性は正規ネジに劣ります。
クラッチ内部も

もっとグリスまみれの状態でした
クラッチリングAssyもグリスまみれでした
内部のカラーとバネもぎっちりとグリスが侵入していました
ここもすべてきれいに清掃&脱脂です
※油分が残っているとクラッチ逆転の原因となります
※マグシールドを拭き取ってしまわないように気を付けましょう
仮組みして動作を確認すると、違和感もなくスムーズに回転しました
もちろん逆転させてロックすることも確認済みです
ベアリングチェック

もちろんナスカルブを塗布して被膜形成
ベアリングは三箇所ほど完全に死んでいました
・摩耗でガタがついているものが2個
・サビで駄目になっているものが1個
仮組みでリールを回した感じは悪くなく…該当のベアリングを全部交換したら完全復活すると思います^^
組付けミス
ベイルアームがバカになっていた原因は…
前オーナーが無理やり取り付けをしたようで、アームレバーのシャフト取り付けの穴が欠損していました
怒りで作業に集中しすぎて画像を取り忘れていました
これはどうにもならないので、パーツを注文しました(アームレバー@2,200)
糸ヨレ対策

パッキンで挟み込む構造
怒ると集中力が高まり、何枚か画像を撮るのを忘れています(汗)
ラインローラーは、錆や塩害もなく無事でした
ここでラインローラー構造について
※10ソルティガはラインローラーの動きが、2枚のゴムパッキンで渋いということで知られていますが…
15ソルティガ以降はマグシールドベアリングに変更され、改善されているーというのが一般的ですが…
19ステラSWシリーズはXプロテクト構造で、10ソルティガ同様にゴムパッキンで挟み込む構造になっています
オープンベアリングに変更されているので、それがシマノのパッキン対策でしょうか!?
私は2~3ヶ月でメンテナンスしてしまうので、とくに気にする部分ではないです
ドラグ部の整備

ここも謎のグリスが大量に
まったくドラグが効かなくなった原因は…
・大量のグリス
・組み間違え
-でした

正規の順番に並べます

得体の知れないグリスなのでドラグが掛かりません
※それよりもドラググリスもボディ内部のグリスも、すべて同じグリスが大量に流し込まれていました…
ただ売り飛ばすための行動としか受け取れない…
ここはパーツの欠品もなく、清掃&グリス塗布でスムーズに作動するようになりました

完全洗浄後にグリスアップ
グリスはシマノ純正グリスDG12です
UTDはご存知のように一度、滑り出すと止まりにくいセッティングです
ここはDG12の粘度の高いグリスで調整です
点検整備終了
ーということで、点検・整備を終えました
状態は酷いものでしたが、何とか手を入れて戻るレベルで運がよかったです^^
次回の完成までパーツ待ちです
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