冬が到来し、ジギングでのブリ狙いも過熱してくる頃合です
流行中のキハダ・ビンチョウジギングにおいても重要になってくるのが“ドラグ設定”です
適当でも釣れることは釣れるのですが、それでは“イケてるアングラー”とは言えません(笑)
そして当ブログのコンセプトである“釣れる情報を共有”からズレてしまいます
以前に相模湾のキハダキャスティングの特殊なドラグ設定方法を書きましたが…
今回はオフショアジギングでのドラグ設定について書いていこうと思います
初心者に多い悩み
釣具店の店員時代にも相談の多かったお悩みが“ドラグ設定”でした
今でも多く寄せられていますが(汗)
いまの時代あるあるですが…情報が多すぎて精査することが出来ない”悩み”ですね
今回ご紹介する基本を抑えておけば、色々な情報に振り回されることもなくなります
ぜひ参考にしてみてください
なぜドラグを使う
・ラインを切らない
→これが一番の仕事かもしれません
決められた値になるとドラグが滑り、ライン破断を防ぐことができます
・PEラインの出現
→ラインの伸びが無くなったことで、ロッドの負担とリールへの負担が高まりました
・ロッドを効率的に使う
→ロッドのテーパーや弾性などにより、効率的に使えるドラグ値があります
“バットに仕事をさせた”限界のところで、ドラグが滑り出す状態が望ましいです
・魚の肉切れ防止
→チップバイトで薄掛かりが多い時、口周りが軟らかい魚などを釣る時
思いつくところはこんなところです
基本的な設定値
①使用ラインの号数に合わせる
→最大強度の1/2~1/3の○kg
②ロッドに表示されている数値
→7kg45°の場合…最大値7kgまで
タックルや対象魚、釣りをするエリアやファイトスタイルによっても数値は様々です
直線で計りましょう
①直線状態
②ロッド曲げ状態
調べるとどちらの情報も出てくると思いますが、筆者は”直線状態”での計測を推奨します
理由は数値管理をし易いからです
ロッドを曲げた状態での計測は、正確な数値を出したところで…
曲がり角度・ガイド抵抗値も変化しやすいので数値が曖昧になります
直線状態の管理であれば、数値管理の意味合いも大きく管理もし易いです
計測方法3選
伝統的な手法を三つご紹介いたします
①ペットボトル法
②デジタル秤法
③ドラグチェッカー法
④裏ワザ
ペットボトル
筆者がオフショアデビューする時に読んでいたムック本に、この方法が書いてありました
ご家庭にあるもので計測できるので、初心者におすすめです
※ただ現場では難しいので、自宅で感覚を覚えましょう
2Lの大容量ボトルがあるとよいです
設定したいドラグ値=ペットボトルの水
これを手提げ袋などに入れて、フックに掛けて吊るします
吊るした時にゆっくりズルズル出る状態が正解の状態です
・スプールを掴んで回す
・ラインを引っ張る
(手指を切らないよう気を付けて)
など感覚で覚えます
デジタル秤
安価に計測できるのでおすすめです
以前にもご紹介しましたが、最近ワタシも購入しました
評判もまずまずだったのでこちらを買ってみました(中華製ですが)
持ち手も握りやすくて、近海で釣れるサイズの魚なら問題なく吊せそうです
ドラグチェッカー
おそらくドラグ設定専用に発売されているものは、ボウズドラグチェッカーくらいかと思われます
1kg、3kg、5kg、15kgと最大値別に機種が用意されています
オフショアで使うなら、5kgと15kgが良いかと思います
デジタルばね秤と違い、手元で直接糸を引っ張り作業することができます
ボウズ BOUZ ドラグチェッカー 5kg DC2005 (フィッシングツール)
ボウズ BOUZ ドラグチェッカー 15kg DC2015 (フィッシングツール)
裏ワザ
ズバリ…
”船長さんや仲乗りさんに設定してもらう”です
冗談のようでこれも確実なやり方です
船長さんたちなら、リールを見せラインの号数を伝えれば適切なドラグ値にしてくれます
分からなければ「お願いします」と頼むのも正しいやり方の一つです
その際は、お礼とそのドラグの強さを覚えておくことをオススメします
上級者は使っていない
段落のタイトルなので少し大げさに書きましたが…
釣り経験者・エキスパートほど“ドラグチェッカーを使う人は少ない”という意味合いで段目にしました
かく言う筆者もほとんど使っていません
(私がエキスパートだという意味合いではないです汗)
何度か説明したかもしれませんが、正確に計測したところで実際に釣りをする時には…
→ドラグを測る時は糸が直線状態、ロッドが曲がるとその角度に応じた力になります
→ロッドの曲がり角度によって、負担の掛かるガイド位置も異なります
そのガイドとリング径とライン摩擦係数がうんちゃらかんちゃら…(笑)
筆者は頭がそこまで良くありませんので、インテリジェンスな解説は出来かねる点をご容赦願います(苦笑)
→車のブレーキと同じです
→冷間時と温間時でグリスの粘性が変化します
ーという状況となるため、正確に数値を求める意味は薄くなると考えています
ドラグ本来の役割は
“魚を釣り上げる”
“ラインを切らない”
-ですので、だいたいの感覚で合わせ“ファイト中に臨機応変に変える”ことが望ましいと筆者は考えています
プロの技
クロマグロキャスティングのパイオニア佐藤 偉知郎氏のファイト動画です
始めてこの動画を見た時に感動を覚えました
キャスト〜フッキング〜ファイト〜ランディングすべてにおいて佐藤氏の支配下にありました
中でも筆者はファイト中にスプールを手で回しながら、ドラグ設定を細かく調整しているテクニックに目がいきました
状況の変化に対して即座に調整するテクニックは、今までのクロマグロとの死闘を繰り広げてきた佐藤氏さらではのものと言えます
まとめ
・計測は直線状態で
・計測方法は色々
・プロは手の感覚が多い
ーとは言え、初心者や入門者がいきなり臨機応変にやるーというのは無理があります(汗
(筆者も駆け出しのオフショアデビュー時は悩まされました)
基準値のドラグ設定で魚とのファイトに慣れてきたら、状況に合わせたドラグ設定を覚えていくと良いでしょう
今回ご紹介したドラグ設定方法をぜひ試してみてください
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