半年くらい前にもスイベルについて記事を書いてみましたが、まだまだ質問も多く、追記するボリュームではなくなってきました
いまだに論争になるスイベルの有無について、筆者なりの見解を解説していきたいと思います
↓↓↓前回の記事はこちらからご覧ください
必要性
他のルアーフィッシング同様に…
オフショアジギングでもルアー交換毎に”直接ジグに結ぶ”ということはしません
交換の頻度も多く、頻繁に結び直すのは時間のロスに繋がります
そこで、いわゆる接続具を用いて交換を簡略化します
接続パーツ
ここで
“スイベル+スプリットリング”
“溶接リング+スプリットリング”
ーの2候補が出てきます
接続だけならどちらでも良いですが、それぞれにメリットとデメリットが発生します
メリット&デメリット
糸ヨレ | 感度 | 金属音 | |
スイベル | 〇 | ✖ | ✖ |
溶接リング | ✖ | 〇 | 〇 |
■スイベル接続の特徴■
○糸ヨレし難い
→ライン強度低下の低減
❌感度が若干悪い
❌ルアーの動きが若干悪い
→金属音の増加
・水深が深い場でのジギング
・マグロやカツオのジギング
などによく用いられています
◆最大の弱点◆
潮質が軽く、潮流れが軽い状況で悪癖が顔を覗かせます…
潮が軽く流れがない場合…適度にラインとジグのテンションを張ることが出来ず、ジグが不必要に回転してしまいます
・リーダーがジグに絡む
・アシストフックがジグやリーダーに絡む
ーなどのトラブルが頻発します
■溶接リング接続の特徴■
○感度が良い
○ルアーの動きが良い
❌糸ヨレしやすい
・水深の浅い場でのジギング
・シビアなジグコントロール
余計な金属パーツが減る分、ジグの動きは格段によくなります
反面、深場では回収毎に糸ヨレを取らないと思わぬライントラブルに発展します
PE本線にもヨレが溜まっていくので、キンクの頻度も高まります
釣行の終わりに糸ヨレを取ると良いです
サイズ
一番多い質問がサイズです
困ったことにメーカー各社でサイズや表記の基準がバラバラなので、なかなか説明が難しいです
1.タックル(ライン)に合わせる
2.ジグアイ線径&リング線径に合わせる
※一旦、パッケージの表記は無視して考えてください
これらをクリアしないといけません
1.はライン強度が弱いものに、強度のある大きいスイベルは明らかにバランスが悪いです
その逆も然りです
2.見落としがちな項目ですが、これも不釣り合いな線径はバランスが悪いです
例えば…線径の細いスイベルに太いリングの場合、負荷のかかり方によってはスルリと抜けて外れてしまう可能性が高まります
■ラインブレイクの原因にも■
小さいスイベルに太いリーダーの場合、負荷が掛かったときにリーダー切れの可能性が高まります
これは線形の細いリングが”リーダーに対し、刃物の刃を立てている状況”に近く、実際に細い線径が原因でのラインブレイク報告も多いです
◆筆者の使用例◆2022.1.13修正済み
2BBリングパワー | スプリットリング | ジグ | PEライン |
#3 | #5 | ~80㌘ | 2号 |
#4 | #6、#7 | 80~200㌘ | 3号 |
#5 | #8 | 150~250㌘ | 4号 |
使用ライン、線径と強度のバランスが取れています
頭の中でも数字が整理しやすいです
向き
スイベルについての情報は多いですが、意外にもその”向き”について言及しているものは少ないです
というのも、サルカンの場合は両端が回る設計になっていますが…ベアリングスイベルの場合、ほとんど片側しか回転しません
向きによって若干、効果が変わってくるので気にしておきたいです
筆者は必ずリーダー結束側を回転側にしています
これはジグが動くことによって発生する捻じれで、リーダーの糸ヨレを解消させることが目的だからです
回転負荷が掛かった時に、リーダー側かルアー側どちらが回転するか?を考えると想像しやすいと思います
これは水中でなくとも室内でも確認できるので試してみてください
※両側が回転する《オーナーばり》のタフステンシリーズは上記の限りではありません
結び方
結束は“田代ノット”で行っています
簡単で強度もあって、編み込みも作れるのでジギングにももってこいです
この辺は結束スキルにもよるので…ご自身が一番強度が出せる結び方が一番です^^
おすすめスイベル
・高強度
・高品質
・低価格
サビや腐食にも強く、コスパも高く愛用しています
リング線径もちょうど良く対応した釣りで、今までラインブレイクした経験はありません
上のでも表でも分かる通り、組み合わせもスイベルの番手とラインの号数を合わせるだけなので分かり易いです
筆者はスイベル派
10年ほど前にオフショアを始めた当時は溶接リングをしようしていましたが…
冬場の相模湾ジギングで100m前後で釣りをしていた時に、ジグ回収時に揚げてきたジグがコマのように高速回転する様が目に焼きついてからは…スイベル派になりました
実際に釣りに行くエリアも水深50m以深が多かったので、スイベルのメリットが多いです
ーですが、上記のスイベルデメリットにもあるように、潮が軽く流れの弱い時はリーダーが絡んで釣りにならなくなるので…
やはり状況によっての使い分けが必須です^^
スイベルの弊害(追記)
潮の流れが緩い時に、非対称型ジグを使うと…
上記の画像のようにリーダーが絡まります
潮が緩い状態に対して…
①ジグが”抜け”過ぎる
②追い打ちをかけるようにスイベルが回転
③リーダーが絡む
結果、このような状態になってしまいます
このような状況時は
・スライド量が少ないジグを使う
・スイベルを外す
-等で対応しましょう
初心者は溶接リングから
ここまでスイベル接続について深掘りをしてきましたが、初心者には溶接リングでオフショアジギングを始めることをおすすめします
理由は…
・感度がよくジグの動きが分かりやすい
・リーダーのジグ絡みが減る
これによってジギングへのイメージも高まり、釣りをする時間も長くなり釣れる可能性が高まります
ジギングに慣れてきたらスイベルを入れてみて、色々試していくと接続具への理解が深まります^^
その場合は《シャウト!》コンビリングを目的のリーダー号数に合わせると良いです
まとめ
今回もよく受ける質問に回答する形の内容でしたが、いかがでしたでしょうか?
『使っているから良い』
『使っていないから駄目』
-というわけではなく、釣り人自身が目的をもって使うことでパーツは効果を発揮します
一番駄目なのは”なんとなく”という理由で使うことです
ぜひ今回の内容を、ご自身の道具仕立てのご参考にしてください^^
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