今回は趣向を少し変えて、釣行時の詳細を解説したいと思います
どういう状況でどのようなジグに変えているのか?ジギングは状況にアジャストできると釣果は格段に上がります
安定して釣果を出すヒントにしてみてください^^
解説が長いので、興味のない方はここでブラウザバックをおすすめします
タックル
ロッド:《天龍》ジグザムドラッグフォースJDF621S-3
リール:《シマノ》15ツインパワーSW8000HG
ライン:《XBRAID》スーパージグマンX8 3号300m
リーダー:《サンライン》トルネード船ハリス14号
魚の最大サイズを考えるとPE4号を使いたいところですが、伊豆南沖は二枚潮・三枚潮が多く、ラインのドラッグを考慮するとPE3号が扱いやすいです
アシストフック:自作
フック:《ヴァンフック》ジゲン グリッピー6/0
コード:《よつあみ》アルゴンPETin30号
※市販品ならこちらが近いです
ヴァンフック ジゲングリッピー4ブレイズアシスト SV GS-70 (アシストフック)
伊豆南沖は根がキツイところも多く、対象魚の幅も広いため筆者はフロントシングルフックで対応しています
フォールのキハダも問題なくフッキング出来ますし、ヴァンフックのジゲン グリッピーは流線型でポイントがネムっているので根掛かりし難いのが特徴です
フックが吸い込まれてから、しっかりと閂にフックポイントが立つので、今まで何十匹と釣りましたがすべて閂を貫抜いています
メインジグ
EJスピード | イージーペブル | 2WaySpikyロング(正付け) | |
スライド量 | ★★ | ★★★★ | ★★★★★ |
フォール | ★★ | ★★★★ | ★★★★ |
引き抵抗 | ★★★★ | ★★★ | ★★ |
コントロール性 | ★★★★ | ★★★★★ | ★★★★ |
アクションタイプ | ロール | ロール | スイミング |
重心 | センター | センター | リア |
この3種類だけでもだいぶキャラクターが違うことが分かります
それぞれの特徴を把握しつつ、ポイントの海況に合わせてジグを都度えらんでいます
■根回りエリア■
スタートのエリアから解説します
私の場合、1stエリアは情報収集するために色々と試すことが多いです
・水深95m前後
・釣り座右舷払い出し
ジガロ180gだと着底までに120mほどラインが出る
三枚潮(上0~30m、中30~70m、底70~100m)
シャクるとドラッグが掛かり過ぎて、上側のラインがどんどん払い出してしまう
底潮は緩く、2WaySpikyロングやキングスラッシャーを動かすとジグが廻ってしまう
このような状況で鉄ジグを使う場合には、リア重心のディープローバーやスピンディープを使うか、300g前後のウエイトにする必要があります
カツオ一匹目
6:12にキャッチ
EJスピード230g
着底までに100mほどラインが出る(水深95m)
※まずは水深+10mくらいまでになるようなウエイトを選択
回収の早巻きアクションで40m付近でヒット
カツオとキメジはとくに高速回収時のヒットが多いので、回収時はリズムよく高速で巻くと良いです
カツオ二匹目
6:57にキャッチ
・流し直し一投目
・中層にカツオの群れがいる状況
EJスピード230gのフォール中、50m付近でヒット
ジギングをしていた他2名はノーヒット
EJスピードのような”棒状ジグの直線的なアクション”は、釣れる時は際立って反応が良い
落下速度が早いのでリアクションでヒットに持ち込めることも多いです
カツオ三匹目
7:34にキャッチ
地形が複雑なエリアなので、同じ水深でも潮が若干緩み、EJスピードではバランスが取れなくなる
→同社イージーペブル210gに変更すると、ぴったり潮に絡む
水深90m底から30m付近でヒット
キメジ一匹目
8:48にキャッチ
・根周りからかけ下がりのポイント
・水深は80~100m
船長のアナウンスで『ジギングは上から探ってみて。20~40mから』
中層のカツオとキハダの群れが通過すると予想され、フォールで誘える2WaySpikyロング195gに変更
20~40mはカツオとキメジが好むスピードを付けたジャークアクションを試す
『ジギングは30~60m』『40~70m』ーと、一誘い毎にレンジが落ちていきました
水深70mならキハダも居るだろう?と予想し、80mほど落としたところからアクションを開始
御蔵島でも好反応だったフォール重視のアクション(3~4回ワンピッチ→ロングジャーク&フォール)を試すと、60m付近でラインが止まる
サイズは今ひとつなものの、狙った通りに釣れた満足度の高い一本でした
■フラット+岬エリア■
スマガツオ一匹目
10:23にキャッチ
・水深は95~100mのフラットエリア
底潮は緩いものの、こちらも三枚潮で上潮が飛んでおり非常にコントロールが難しい状況
・上潮に合わせるとEJスピード230g
・底潮に合わせるならイージーペブル210g
反応は底付近にあったので、イージーペブルを選択
反面、落とし直しできても3回が限度
上潮でラインが斜めになってしまい、4回目には水深+30m以上出てしまい、アクションさせることも難しかった
5分後に知人が同様にイージーペブル210gを使い、ボトム付近でメダイをヒットさせました
パターンが合っているとヒットが続きます
カンパチ一匹目
11:00にキャッチ
・水深80mのエリア
・若干、潮が緩んだタイミング
魚探反応の割に反応が薄く、キレのあるアクションの2WaySpikyロング195gに変更
一投目から何かがじゃれつき、3回目の落とし直しの着底寸前にヒット
まとめ
・水深+10m以内のジグウエイト選択
・複雑な地形で潮流が変化するので、微妙なアジャスト
・キハダにはフォールを意識する
・カツオは直線的な動き
・澄み潮+スレ気味にはシルバーが効く
本当はもっと細かく状況説明することもできますが、長くなり過ぎてしまうので(汗)一先ずジグ選択の基準だけに的を絞りました
船の角度などもジギングではかなり重要なので、それはまたの機会に書きたいと思います
さいごに
なぜ今回このようにジギングのプロセスを書こうと思ったかと言うと、バスフィッシング界のレジェンド故林圭一氏の名言の一つ
『プロセスを明かさなければ、スポーツになり得ない』
日本の釣りに閉塞感を覚えるのはこの一点にあると思います
津本式で有名な究極の血抜きも同様です
津本氏も『価値を理解してもらうために、情報を開示しました』
価値を知られずに埋もれていく鮮魚文化を守るためにYoutubeで発信することにしたそうです
自分がそういう人間になれるかは分かりませんが、釣りはスポーツとして昇華できる遊びを広めていきたいと思っています^^
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