ご縁があってオフショア界のレジェンド様のリールをオーバーホールさせていただけることになりました
レジェンドの愛機なので、プレッシャーがのしかかります(汗
-と言っても、スタメン落ちのリールなので完璧に戻す必要はなく、固着している状態を回復させることが目的となります
現状確認…
・ベイルアーム下がり
・ゴリ間とシャリ音
・ハンドル回転中に引っ掛かり
・ドラグ動作がしぶい
今回も故障機

過去最大級の酷使具合でした…
オーバーホールは万能ではありません
所詮は整備なので、壊れているものはどうしようもないです
ただ持ち主によっては…
『動くようになればよい』
-という方もいらっしゃいます
各部のグリス・オイルをリフレッシュするだけで、また使えるようにもなります
D社の修理は割高
主要パーツがユーザー販売なしということで、大掛かりな修理ができません
その場合はかならずD社の子会社SLP(スポーツライフプラネッツ)にリールを出す必要が出てきます
ギア類もS社に比べると高額なので、どうしても修理費が高くなる傾向にあります…
必要な工具
・ピンセット
・+ドライバー#1
・+ドライバー#2
・六角ドライバー#2.5
・六角レンチ#3
・ボックスレンチ14mm
・千枚通し(つまようじ・まち針)
作業開始
↓ハンドルノブ・スプールを外します
↓Oリングを千枚通しなどで外します
※気をつけて外さないと、切れることがあるので注意
↓ユニットごと外します
↓ローターナットは14mmです
↓インフィニットカバーを外します
早々に固着箇所
↓マグシールトとインナーカラーは同時に引き抜きたいところですが、ピニオンギアと固着していました
臨機応変にそのままピニオンギアごと引き抜いてしまいます
作業続行
↓ボディカバーのネジを外していきます
D社リールの初期出荷状態は狂ったようにネジロック剤が塗布されているので、細心の注意を払いながら作業しましょう
※ユーザーに絶対に触らせたくないという強い意志を感じます
#1ドライバーと#2.5六角レンチで緩めます
↓カバーが空けばもう少しです
↓グリスの油分は残っていますが、場所によってグリス落ちしておりグリス切れの状態でした
各部確認
↓長期間の酷使もさることながら、前回の整備がメーカー整備でなかったようで…なかなか厳しい状態でした
↓ピニオンギアのカラーが固着しており、取り外しに難儀しました…
↓ここは長期間整備していないと高確率で固着しています
ある程度は打撃になるので、パーツ交換が必要になるの小まめに整備しておいた方が良いです
↓歯面にくっきりと摩耗痕が出ており、ところどころ爪に掛かるような深い傷もありました
なにより中心部に無造作なざぐり傷が散見していることが気になります…
通常この部分はマシンカットの切削痕があるはずなのですが…
↓オシレートギアのОリングの摩耗も非常に大きかったです
次回は
ピニオンギアのカラー固着が非常に厄介でした…
ここだけで30分くらいは費やしました…
苦労の甲斐あって分解できればこちらもものです^^
洗浄と組み上げの予定です
動画
↓↓↓youtube動画もつくってみたのでよろしければこちらもご覧ください↓↓↓
文章が苦手な方はこちらも参考にしてみてください
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リールメンテナンス業もやっています^^
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