前回に引き続き15ツインパワーSW14000XGのオーバーホール作業です。
今回は洗浄~組立作業をメインにまとめていきます。
オーバーホール作業の8割は洗浄・清掃作業と言っても過言ではないです。
しつこい汚れ・塩や錆などを、いかにきれいに出来るかが大事です。
また洗浄作業と同時にパーツの点検を行い、交換の有無を判断する必要があります。
大変な作業ですが、ピカピカになったパーツを見ると自然とやりがいが出てくるので個人的に好きな作業です。
前置きはこの辺りにして、作業に進みましょう。
[
作業開始
まずはボディからいきましょう。
左側の画像がサイドカバー。素材は強化樹脂です。
右側の画像がメインボディ。素材はアルミです。
ネット上で炎上していた”半プラ”ですが、私は強度不足を感じたことがありません。
メーカー開発者の方からお話を聞いても、数値上はアルミとほとんど変わらないということです。
個人的にコストと性能を両立した素晴らしいリールだと思います。
黑いスラッジが気になっていましたが、洗浄してみると非常にきれいな状態でした。
歯面のアタリも丁度よく出ており、まだまだ永く使えそうな状態です。
”50kgのキハダを釣った”ということですが、ファイトが上手だったことが歯面から伺えます。
うまく負荷を掛けずにファイトが出来るのは上手いアングラーの特徴です。
ピニオンギアもオシレートギアも同様に良好でした。
管理のずさんなリールだと、ピニオンギアは腐食し易いのですが…
この機体はきれいな状態を保っています。
オシレート関連部分
こちらもビスまで外して洗浄作業を行います。
よっぽどでない限り、パーツ交換は必要ありません。
ウォームシャフトピンの山の状態をチェックしましょう。
摺動子ガイドのOリングにガタがあるとフィーリングに影響するので、取り付け時にチェックしましょう。
ウォームシャフトはシャフトピンが先に摩耗するようになっているので、ピンが摩耗している時はこちらも点検が必要となります。
ハンドル周辺
ラインローラー同様に海水が付着しやすく、メンテナンス頻度が多いハンドルノブ。
グリスが残っていても内部に海水が含まれていることが多いので、こまめに整備することをおすすめします。
もちろんABCホビーのベアリングリフレッシュキットを使って、洗浄&グリス充填を行います。
組み上げ作業
『純正グリスで仕上げて欲しい』というリクエストでしたので、ギアはDG-13を塗布しました。
グリスの塗布量は作業者の個性が出る部分なので、この量が正解というわけではありません。
分解したときにボディに垂れ落ちないくらいに多めが私個人のベストな塗布量の基準です。
ウォームシャフト周りはグリスを替えます。
同じくシマノ純正グリスのDG-06です。
ちょう度が軟らかいタイプです。
あとはサイドカバーを戻してボディ内部は終了です。
分解時と逆の作業なので、今回は割愛します。
今回も画像が多かったので、次回のブログでファイトの要”ドラグ部分”をまとめる予定です。
作業動画
動画もあるので、よろしかったらこちらもご参考にしてください^^
タックルメンテナンス完全ガイド【電子書籍】[ コスミック出版釣り編集部 ]
【整備収録機体】 |
コメント